【ブルーマウンテン No.1の特徴と美味しい淹れ方】焙煎室とカフェの現場から解説

最終更新日: 2025/01/09

ブルーマウンテン No.1ってどんな味わいですか?という問いに簡潔に答えられる方は、この豆の愛飲家でも多くはありません。
この記事では、ブルーマウンテン No.1の特徴や魅力を日々どのようにお客さまへ説明し、お薦めしているのかをお話しします。
産地や歴史といったスペックではなく、焙煎室とカフェの現場から、経験と実践に基づいたブルーマウンテン No.1のストーリーです。

焙煎室から: 30年の焙煎歴を持つ金近が解説します

「ブルーマウンテン No.1の味わいを理解していただいた上で、特徴を引き出す考え方やロースト・デザインをお話しします。」

カフェから: 7店の味を監修する光店 守本店長が解説します

「刻一刻と変化する焙煎豆を、どのように抽出しお客様へ提供しているのかを話します。ご家庭での参考にしてください。」
守本雅美’17年日本ハンドドリップチャンピオンシップ決勝大会出場

さあ、焙煎室とカフェの現場から、これまで語られなかったブルーマウンテン No.1です。

1. 焙煎室から ❶ : ブルーマウンテン No.1のイメージとは?

喫茶店文化が華やかなりし昭和中期、ブルーマウンテン No.1は高級豆のイメージを携えて市場に送り出されました。

1杯の価格は他のおよそ1.3~1.5倍、当時多くの喫茶店ではこの豆専用のカップが用意されたほどです。
生豆は木樽で輸送され、初出荷を記念して毎年1月9日は『ブルーマウンテンの日』と定められました。
また英国王室御用達のラベルなど、マーケティング的な手法でイメージ作りがされた最初のコーヒーだったのかもしれません。

半世紀を経た現在、今も高級コーヒー豆として多くの人に愛され、生産量の70%以上は日本で消費されると言われます。
シングルオリジンでありながらも様々な味わいを高いバランスで可能にしたブルーマウンテン No.1、
食に深い旨味を見出そうとする日本固有の文化が、強く共感してきたからだと考えられます。

2. 焙煎室から ❷:基本の味はこの市販品で確認

コーヒーの味わいを、言葉で的確に伝えることは案外難しいものです。
1つの答えとして、市販品の中から最も【ブルーマウンテン】らしい銘柄を選んでみました。

UCC上島珈琲社【ブルーマウンテン ブレンド】
ブルーマウンテン No.1を日本に紹介した輸入元であり、日本においてブルーマウンテンの味を築いてきた定番です。

公式webサイトには、
『ブルーマウンテンエリアは、山岳地帯だから寒暖差が激しい。昼と夜の気温差は平均8度以上あり、その気温差がコーヒーの実を引き締め、成熟させて、コクを生み出す。さらに頻繁に発生する霧が樹木に絶妙な湿り気を与え、弱酸性かつ粘土質の肥沃な土壌が、豆の甘みを生む』とあります。

3. 焙煎室から ❸ : ブルーマウンテン No.1らしい3粒

生豆と焙煎豆。100粒から選んだブルーマウンテン No.1らしい3粒です。

この記事でお話している【ブルーマウンテン No.1】は、粒の大きさと欠点豆の少なさで、最高ランクに格付けされたグレードです。
本来豆のふくよかさで群を抜いているブルーマウンテン。特にNo.1の美しさは他の豆に混ざっても見逃すことはありません。

その理由を ジャマイカのブルー・マウンテンサイトでは、
3000〜6000フィートの寒暖差と、ブルーマウンテンエリアを覆う雲が程よい遮光となって熟成を遅らせ、豆を肉厚にするのだと表現しています。

●COFFEEBOYでは、独自のローストを施し、同じ名の 【ブルーマウンテン No.1】として発売しています。

4. 焙煎室から ❹ : COFFEEBOYの【 ブルーマウンテン No.1 】

【ブルーマウンテン No.1】の焙煎は、案外ポイントが限られています。
極端な浅煎りや深煎りはあまり魅力的ではなく、中煎りの範囲の中に細かいポイントがあるのが面白みです。(グレーの⬇︎)

COFFEEBOYはその中の、ミディアム +ローストで煎り止めています。(エンジの⬇︎)
ミディアム +ロースト浅めの周辺で、ナッツ感、スパイス感をどのくらい残していくのかが、焙煎のポイントです。

【ブルーマウンテン No.1】味わいマップと基本情報

●商品名● ブルーマウンテン No.1
●焙煎● ミディアム + ロースト
●ボディ/濃厚感● ミルキィな
●原産国● ジャマイカ
●精選法● ウォッシュド製法
●品種● アラビカ種
●酸味、甘味、苦味● 4/5、5/5、3/5
●フレーバー● アーモンド
●アシッド/酸● アプリコット
●プレミアム予約焙煎● 月に2回、予約をいただいた注文量を焙煎をいたします。・詳しくはオンラインサイトをご覧ください。

苦味や酸味、コクなどすべてのバランスが優れた【ブルーマウンテン No.1】
COFEEBOYの焙煎では、柔らかなビスケットのような香り、
黒砂糖っぽい甘みやクミンシードのようなスパイシーさをお楽しみいただけます。
王座に腰掛けた気分で、「コーヒーの王様」をゆっくりとお楽しみください。

焙煎室から。【ブルーマウンテン No.1】についてお話しします。


【ブルーマウンテン No.1】200g 3,120円 / プレミアム予約焙煎

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5. カフェから ❶ : 【ブルーマウンテン No.1】のお客様と抽出方

【ブルーマウンテンNO.1】をオーダーされる方は、
・コーヒー1杯をお召し上がりになることを大切な時間として捉えていらっしゃる方
・柔らかいコーヒーを求められている方
が多いようです。

どのような味わいですか?と聞かれた時には、
・ナッツとミルクチョコレートを思わす滑らかさのあるマイルドな味わいとお答えしています。
また、
・大切なお客様と同伴された方や、これからお客様をお招きされる方へお薦めしています。

【ブルーマウンテン No.1】の甘みとコクを引き出す抽出方

COFFEEBOYでは、中煎り、深煎り、中浅煎りの3つの抽出方をブログにまとめています。

・【 中煎り 】ドリップコーヒーの淹れ方- 甘さとコクを引出すレシピ解説
・【 中浅煎り 】ドリップコーヒーの淹れ方- 穏やかな酸味を引出すレシピ解説
・【 深煎り 】ドリップコーヒーの淹れ方- きれいな苦味を引出すレシピ解説


【ブルーマウンテン No.1】はミディアム + ロースト、中煎りに属します。
酸味や甘味、香りや質感などが様々な形で複雑に現れる焙煎域です。
レシピは、『豆本来の甘さとクリーミィなコク』を引き出す事をゴールに設定しました。

以下にレシピMAPを掲載。ブックマークをして抽出時の参考にしてください。

中煎りドリップコーヒー、マグカップ1杯分(約200ml)の抽出レシピ

このレシピでは、中煎り豆は豆種を選ばず美味しく淹れることができますが、
よりブルーマウンテン No.1らしさを引き出すために以下の点に留意/アレンジしてみてください。

・湯温は90℃を目安にしてください
(湯温が低いとナッツのような香ばしさが乏しくなります)
・お湯を細くして注いでください
・2〜4投を110ml, 30ml, 30ml, 30mlの4投に分けてみてください

(ある程度コクがなければクリーミィさは感じられません。濃度をしっかり出しましょう)

クリーミィなコクの中にナッツ感やスパイシーさが感じられれば、この豆の最良です。

【ブルーマウンテンNO.1】400g 5,479円

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6. カフェから ❷ : なぜ、このレシピで甘さを引き出せるのでしょう?

この章では甘さを引き出す仕組みについてお話しします。

また、豆本来の旨みを活かした『甘いコーヒー』は、COFFEEBOYが創業以来テーマとしてきた味わい作りです。
COFFEEBOYについて_なぜ?甘く感じるのでしょうかを、どうぞご覧ください。

【重要】コーヒー成分は時間差で現れます

ドリップを始めると、酸味と香り、甘味とまろやかさ、苦味、雑味、の順番でコーヒー成分は現れます。

これは浅煎り(酸味/香り)、中煎り(甘味)、深煎り(苦味)と進む焙煎のプロセスと同じです。
競技会に出場する競技者は、この法則に従ってレシピ開発を行います。

競技会レベルのレシピの組み立て方

❶ドリップを始めると酸味、甘味、苦味、雑味の順に抽出されます。❷それぞれが現れる時間帯とフレーバーや酸などの成分構成をカッピングで見極めます。❸抽出のゴールをデザインし、❹各時間帯に注ぐ湯量と湯温、注ぎ方と時間、豆の挽目を組み立て、レシピを開発します。

中煎りと中浅煎り、注ぎ方の違いで味を変化

【中煎り豆】は、本来甘味を多く含んでいます。
酸味や甘味が多く現れる 【2投目】に、多く注ぐ(120ml) 事で甘味を引き出します。

【中浅煎り豆】は、本来酸味を多く含んでいます。
(強い酸味が苦手な場合は)
酸味や甘味が多く現れる【 2投目】に、少なく注ぐ(80ml) 事で酸味を穏やかにします。
少なくした分は、3、4投目に注ぎ、味のバランスを取ります。

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7. ブルーマウンテン NO.1の基本情報 とバリスタから

・産地について
ジャマイカ東部の山岳地、ブルーマウンテン エリアで栽培されるコーヒーが【ブルーマウンテン No.1】です。
本国の ブルーマウンテンサイトでは、この地がアラビカ種を育成するためにピンポイントに選ばれた環境(マイクロ クライメット)であると述べています。

・3,000〜6,000フィート(標高800〜1500m)による寒暖差
・山を覆う雲と霧がゆっくりとした熟成を促す
・栽培地に共生するバナナや直生の木々が豆の日焼けを防ぐ
・アラビカ種が喜ぶ窒素やリンを多く含む土壌

をファクターに揚げています。

・味わいについて
多様な味の成分を含み全てのバランスに優れたコーヒーであることは、誰もが知るところです。
COFFEEBOYでは、バランスの中に見えるビスケットやナッツ感、スパイス感にこだわります。
また、コクの中に滑らかさを感じるような抽出ができればこの豆の最良です。

ブルーマウンテン ブレンドについて

豆が高価なこともあり、昭和の時代から「ブルーマウンテン ブレンド」は多くの喫茶店で提供されていました。

1980年代の人気TVドラマ「探偵物語」で印象的なシーンがあります。主役の松田優作がおもむろに喫茶店に入って
「いつもの」と言うと、柄本明扮するマスターが「えっと、ブルマン5.モカ3.コロンビア2のブレンドですね」と応えます。
今でもブルーマウンテンと言えば思い出される昭和のコーヒーシーンです。(焙煎士 金近)

COFFEEBOYの 【ブルーマウンテン ブレンド】は、
4種の豆を加え、スパイス感を強調したブレンドに仕上がっています。
コーヒーの中のオリエンタルな香りに酔いしれる英国国王のイメージです。

【ブルーマウンテン No.1 - 焙煎室とカフェの現場から】いかがでしたか?

ブルーマウンテン No.1はどなたにも易しく淹れられるコーヒーです。
だからこそ、あなたのコアなスポットを見つける楽しさがあります。

コーヒーはとてもパーソナルな飲み物です。
どなたかのネガティブは、必ずしもあなたのネガティブではありません。
様々なハンドドリップを経験して、あなたのブルーマウンテンと出逢ってください。

守本 雅美
(株)徳山コーヒーボーイ テイスティング・マネージャー / 光店 店長
*日本スペシャルティコーヒー協会主催 2017年ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ 決勝大会13位

8. 徳山COFFEEBOYについて

徳山コーヒーボーイは、山口県で自家焙煎豆販売とカフェの複合店を展開するコーヒー専門店です。

県東部を流れる軟水の銘川を活かした「甘いコーヒー豆」をコンセプトに、ローカル ロースターとして愛されてきました。
2024年は、ニューヨークタイムス『その年に行くべき世界の名所/山口市』の記事中で紹介され、多くの方との出会いがありました。

豆の高騰で「1杯」の大切さを強く感じる時代、One Up Qualityをテーマにハンドドリップ ブログ を多数掲載しています。
日々のコーヒーライフにお役立てください。

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